『フライト・オブ・フェニックス』(1287本目)
作り手的には、最大限カタルシスを感じさせたかったんだろうけど、これではちょっとなぁ…。
まず、主人公にカリスマ性がないんよね。前半はひたすらに保守的だし、後半も特に目立った活躍をするわけではないし。一応リーダーとして皆を鼓舞する立場ではあったけど、精神論だけだしねぇ。
ヒールっていうのは言い過ぎかもしれないけど、エリオットの方がよっぽど役に立ってるという事実。主人公含め理想論ばかり振りかざす他の登場人物に比べて、最初から最後までどうすれば全員が生き残れるかを考えてたし。
ただ、作品全体として、そのエリオットをヒール的に描いているが故に、冒頭で言ったカタルシスに繋がらないんよね。
どう考えても足を引っ張りそうなとあるキャラが、いざサバイバルが始まったら途端に良い奴になるところは良かったけど、割とそこぐらいしか魅力がなかったかも。
やっぱりジョン・ムーアは『エネミー・ライン』だけなのかねぇ。『ダイ・ハード/ラスト・デイ』とかいう伝統のシリーズに泥を塗った監督なので…